革命記念日に生まれて子どもの目で見た日本、ソ連
エルヴィン・ナギ(著)
野中進(訳)
- 出版年月
- 2020年8月
- ISBN
- 978-4-7734-2038-8
- 判型・ページ数
- 46判・442ページ
- 定価
- 本体2700円+税
- 在庫
- あり
本の内容
ソ連史の、リアル。
モスクワに生まれ、日本で育ち、粛清で父を失う――時代に翻弄された人生は、しかし、典型的なソ連人のそれでもあった。スターリン体制、独ソ戦、長い長い全体主義の時代…ソ連に生きること、の手触りを直に伝える回想録。
「人民の敵」の子、外国育ち、ユダヤ人という、少数者としての著者の視点は、ソ連社会を「異化」し、その本質をあぶりだす。日本滞在時の回想も、外国人、それも子どもの目から見た当時の世相が見て取れて興味深い。解説沢田和彦。
粛清された父のKGB尋問記録(第三部「父のファイル」)も貴重。
目次
はじめに数言……
第一部 人間形成
第一章 幸福な幼年時代
第二章 不安多き思春期
第三章 戦争の年月
第二部 さまざまな出来事
調査票
個人調書
私たちは金色の太陽の下に生きている……
叔父の墓碑
古いランプ
一九六七年のモスクワ、アルヒーポフ通り
民族の友好、あるいは、旧ソ連の民族紛争を引き起こしかねなかった事件について
ピツンダ、モスクワ、さらに至るところで
第三部 父のファイル
アレクセイ・ナギ一家の日本滞在(沢田和彦)
訳者解題